皮革へのこだわり

皮革へのこだわり

何が何でも国産にこだわった國鞄シリーズは
皮革の王様の称号を持つ国産ピットヌメを贅沢に使用しています。

ピットヌメとは、手間と時間と時間と薬品コストの圧縮を目的に、近年開発された回転ドラム方式の促成なめし法による革ではなく、非常に優れていながらも大変高価な植物タンニン溶解液(注1)を、惜しげもなく満面に湛えた何槽ものピット(プール状の液体槽)(注2)に、原皮を長時間手間暇掛けて何度も漬けなおす19世紀半ば(注3)からの製法を踏襲した、現在日本で製造可能な皮革の中で、最も高価で貴賓のある味わいを演出することができる間違いなく最高級皮革素材です。

現在、このピット設備を有する皮工場は日本にはもう数えるぐらいしか残っておらず中でも國鞄シリーズが採用した革は、ピット槽の数と規模で世界一の皮革工場(注4)で丹念になめされています。

伝統的に受け継いできた職人の技術(経験による勘)に支えられて、丹念になめされた國鞄シリーズのピットヌメは、触れたとき吸い付くような潤いを湛える風合いと、堅牢性と高級感を備え持ち、現時点でも将来においても世界最高水準の座は揺るぎなく、使い込むほど人に馴染んで、持つ人の思いが独特の味となって醸成され続けるという誠に神秘で興味深い特徴を持った極上の逸品皮革素材なのです。
成牛の首部分から腹部にかけて見られるトラ(生き物には必ず存在する屈曲性シワ)を、まさに天然素材しか持ち得ない自然の良さ、味わいとして敢えて活かし、生き物であった証拠である治癒傷跡や虫食い跡などを、表面上覆い隠せる顔料仕上げは一切採用せず、ありのままを包み隠すことなく表現する染料仕上げに固執した為、牛自体の個体差や、部位による革質の硬軟差、血筋(血管あとのへこみ)、放牧時のバラ傷(牧場鉄条網や柵によるダメージ)などが、そのまま製品に現れていますが、これが本物の証であり、人工皮革や合成皮革ではどんなことをしても太刀打ちできない自然の良さ、天然素材しか持ち得ない、絶対的で圧倒的な存在感であることは、國鞄シリーズをひとめご覧いただければ、すぐにご理解頂けると確信しております。

製品の生命を左右するといっても決して過言ではない、あまりにも重要な素材。國鞄シリーズは、長い経験と実績に基づいて、こんな素晴らしい世界に誇れる逸品を極めて厳しい目で選りすぐって使用しています。

注1

タンニンを含むアカシア系の樹木ミモザのワットルパーク(樹皮)が皮鞣しに使われた最古の記録18世紀。現在ワットルパークの採取を目的としたアカシア樹は、ブラジル、アルゼンチン等々の国々を産地として、計画的に植林・栽培されています。この抽出エキスで鞣されたヌメ革は、他にない優れた風合いと耐久性、吸・放出性を誇り、数多くの生活加工品に加工・生産され、愛され続けています。皮革は大自然が生んだ理想的なマテリアル。永遠に人の歴とともにある最も美しく機能的な織物といえるでしょう。

注2

ピットとはタンニン槽とも呼ばれ、タンニン成分を大量に含んだ樹木抽出エキスから作った植物タンニン溶解液を湛えたプール状の設備。淡い濃度の槽から濃厚な槽へと順番に漬け込まれていきます。この工程だけでも約20日間の手間と時間がかかります。

注3

人の歴史の針が時を刻みはじめるとともに、皮革もまた進化の道を歩きはじめました。人類にとって最も古いマテリアルであった皮は、衣服や敷物、履物、ときには住まいを覆うテント、さらに時代が進むと紙や貨幣といった、あらゆる生活必需品の原点として存在しました。有史以来の長い時を経て、鞣しの技法が完成され工業化されはじめたのは19世紀半ばのことです。それから200年弱、皮革は自然がくれた理想的な素材として、現在も揺るぎない地位を守り続けています。

注4

世界一規模の皮革工場。皮革工場は日本だけでなく世界各国に多数あります。中でもイタリアの革は品質、センス共に世界で最も優れていると言われています。國鞄シリーズと同じ製法のピットヌメは確かにイタリアにも存在します。しかし、さすがのイタリアでもその手間と時間とコストが掛かりすぎる為ピットヌメを生産できる皮革工場はどこも零細規模に留まり、生産効率の圧倒的優位なドラムなめしの皮革工場が大半です。國鞄シリーズがこだわって採用している国産ピットヌメ工場(栃木県)は160もの槽が並ぶ断トツの規模を誇り、累計生産でもイタリア全土をも凌駕するもので、その経験と実績から極めて高い技術力と品質安定性が、高い信頼性に確実に繋がると確信するから、國鞄シリーズは国産逸品皮革素材にここまでこだわるのです。

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